ただただもったいなくいただく
聖書 マタイによる福音書15章26ー27節(新共同訳)
イエスが、「子供たちのパンを取って小犬にやってはいけない」とお答えになると、女は言った。「主よ、ごもっともです。しかし、小犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです。」
今日のメニューを期待すらせず、こぼれくるものをただ待ちうける。
おなかをすかせたちいさな犬が、食べこぼしを無心に舐め取る。
言葉もつ人が、言葉もたぬ犬のよろこびに、神の恵みを舐め取るいのり。
アーメン、アーメン、今日もありがとうございます。
ちいさな主が、うしろから
聖書 イザヤ書30章21節(新共同訳)
あなたの耳は、背後から語られる言葉を聞く。「これが行くべき道だ、ここを歩け/右に行け、左に行け」と。
あなたのうしろから語りかける主。そのまなざしは、あなたとおなじものを。
あなたが視る世界とおなじ世界を視る主。あなたが痛む苦しみとおなじ痛みを苦しむ主。
あなたとおなじほうを、うしろからそっと。
そんなちいさな、傷だらけの主の声が聴こえますか。
神の防犯カメラ
ヤコブの手紙2章2-3節(新共同訳)
2:2 あなたがたの集まりに、金の指輪をはめた立派な身なりの人が入って来、また、汚らしい服装の貧しい人も入って来るとします。3 その立派な身なりの人に特別に目を留めて、「あなたは、こちらの席にお掛けください」と言い、貧しい人には、「あなたは、そこに立っているか、わたしの足もとに座るかしていなさい」と言うなら、・・・
私の損得、うらおもて。安心なる「私」の構築。
そこに、小さな声。「私」の「」を揺さぶり、はがす声。‟自分を愛してくれる人を愛したところで”。イエスの、かすむ声。
むり。付き合いきれない────それでも、イエスの声。拭おうとて拭い去れぬ、その幽(かす)かな声。
躊躇いも言い訳もなく、私へと斬りこんでくる声。
ぜひ会いたい
聖書 ローマの信徒への手紙1章11-12節(新共同訳)
あなたがたにぜひ会いたいのは、“霊”の賜物をいくらかでも分け与えて、力になりたいからです。あなたがたのところで、あなたがたとわたしが互いに持っている信仰によって、励まし合いたいのです。
励まされるほど分け与える。分け与えるほど励まされる。どちらが先か、どちらが後か。
「いていいんだよ」。いいや「どうしてもいてほしい」。わたしはあなたがたを求め、あなたがたはわたしを求め。与えっぱなしもなく、もらいっぱなしもなく。
あなたはいていいんじゃない。あなたはいなくてはならない。神があなたを呼んでいるから。神にあなたは必要だから。