「だいたいあの人、昔からヘンだった」
聖書 マルコによる福音書6章3~5節(新共同訳)
6:3 この人は、大工ではないか。マリアの息子で、ヤコブ、ヨセ、ユダ、シモンの兄弟ではないか。姉妹たちは、ここで我々と一緒に住んでいるではないか。」このように、人々はイエスにつまずいた。4 イエスは、「預言者が敬われないのは、自分の故郷、親戚や家族の間だけである」と言われた。5 そこでは、ごくわずかの病人に手を置いていやされただけで、そのほかは何も奇跡を行うことがおできにならなかった。
故郷でのイエス。3節で、地元の人たちはイエスに「つまずき」ます(スカンダリゾー)。これは「スキャンダル」の語源です。
つまずいたのはイエスの敵ではない。イエスの幼なじみや近所のおじさん、おばさんたち。イエスの私生活を知り過ぎているからこそ、彼らはイエスを軽んじる。
身近な人を「居て当然」と思わず、その人との出会いの、奇跡的な深みを感じ取る。なんと難しいことでしょう。その意味で、実はわたしたちは毎日、スキャンダルに遭遇しているのです。
スキャンダルに惑わされてはいけない。目の前の人との何気ない出会いを、見逃すのはもったいない。そこにイエス・キリストの命が実現しているのだから。