バッシングにさらされても対話をやめず
エレミヤ書28章8-9節(新共同訳)
28:8 あなたやわたしに先立つ昔の預言者たちは、多くの国、強大な王国に対して、戦争や災害や疫病を預言した。9 平和を預言する者は、その言葉が成就するとき初めて、まことに主が遣わされた預言者であることが分かる。
預言者ハナンヤが語る、結局は成就しない「平和」に対して、預言者エレミヤは上記のように反論しました。
エレミヤはハナンヤのことを「お前は偽預言者だ!」と罵ったりはしない。“あなたやわたし”、つまり自分も相手も対等な預言者なのだという前提を崩さない。エレミヤは争点を、預言の中身に絞っています。
エレミヤだって一人の弱い人間です。バッシングの嵐のなかで「なぜ、わたしは母の胎から出て労苦と嘆きに遭い/生涯を恥の中に終わらねばならないのか。」(20章18節)と、泣き言をこぼすこともある。けれどもそんな弱い人間が、論敵を敬いながら言葉を交わすことだってできるのです。
主よ、静かな心で相手に話す恵みを、感謝いたします。アーメン。