分かるとはべつの仕方で
聖書 マタイによる福音書19章30節(新共同訳)
しかし、先にいる多くの者が後になり、後にいる多くの者が先になる。
信仰は裏切る。わたしのちいさな予想を、いつも裏切る。
信仰は衝きやぶる。わたしのちいさな想いを、いつも衝きやぶる。
わたしの想像できるていどなら、信じる必要はあるか。
「信じたからって、どうなるんですか」と訊かれたならば、
「分からない。だから楽しみなんだ」と答えたい。
先だ後だと分けるのとはべつの世界が、そこには開けている。
分からないことを、分からないままに、ふかくかみしめる。それはいのちを、ぐんぐん掻き分けて行くこと。