聖書 ヨハネによる福音書1章10節(新共同訳)
言は世にあった。世は言によって成ったが、世は言を認めなかった。
礼拝堂の壁にかかるあの十字架は黙して語らず、祈るわたしを見つめている。
神の言(ことば)は、流暢に話すことばかりではない。神は黙る。気まずい沈黙に、神は耐える。だが、世はじっと黙っていることに耐えられない。世はあなたになにかを言わせようと急かし、あなたを苦しめる。
あなたがそれでもなにも話せないとき。あなたが壁の十字架のようになり、その言葉も尽きたとき。あなたはその沈黙を誇っていい。あなたは世の喧噪を離れ、神の沈黙と共にある。
あなたの沈黙に、神の祝福がありますように。